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10. 京都イワナ釣り紀行 2012

 私の初めての山歩きは10歳の頃です。
京都山友会という山歩きの会の皆さんに、京都北山の雲ケ畑(くもがはた)へ連れてもらいました。その頃はとても体が小さく、梯子を裏返した形をした木材搬出のための「木馬道(きんまみち)」を歩けず、肩車してもらったことを鮮明に覚えています。その頃から、昆虫採集や登山に興味を持ち、随所に出かけるようになりました。 初めてのイワナ釣りは、18歳を過ぎた頃でした。
仲良しのお兄さんに連れられ、比良山系の武奈ヶ岳につながる渓を、ふもとから遡行しました。険しい源流部の遡行は獣道に思えるほどで、細く水が流れていました。
経験のない私には、川幅1mほどの水の流れに魚がいるとは思えません。

 身をかがめ、3mほど先にある直径1mあまりの落ち込み(たまり)を狙います。穂先から1m余りの糸をつけ、針先にはミミズをつけての提灯釣りです。息を殺し、隠れるようにそっと身をかがめます。泡立つ水の落ち込みの上からそっと糸を垂らし、餌のミミズを流します。水面の泡の流れに沿って餌が流れるかのように竿を操作します。すると、目で追っていた蛍光色のピンクの目印の羽が一瞬止まり、その直後に上流側に動きました。
竿を軽く合わせると、信じられない力が伝わってきました。「ビン、ビビビッ!」と魚の反動が手に伝わり、イワナの姿を確認しました。とても小さな落ち込みから約25㎝のイワナを釣り上げた時には、興奮して「ワッ!」と大きな声をあげていました。 2012年にも、京都北山で6回の釣行をしました。歩きなれた沢沿いの道は、登山者も、山仕事の方もめったに通らないような場所です。踏み跡は、おそらく獣の往来でできたのでしょう。渓の奥まで、登山者か山仕事の人達がいつも歩いてできた道とは考えられません。 静けさの中で枯枝を踏む「パキッ」とした音を空耳のように感じたりすると、いつも緊張感を保ったまま後ろをつい振り返ってしまいます。「クマかな?シカやイノシシ、キツネ、タヌキくらいはどこかに居るだろう」と思いながら歩くと、谷沿いの渡渉点にシカの足跡を確認しました。
近年シカやイノシシの数が異常に増えてから、体にヒルが良くついています。今日も「ヒルに血を吸われるのだろうか」と思いながら、ひっそりと静まり返った渓に入りました。釣りに夢中になると、いつの間にか長靴やズボン、腕にヒルがくっついています。ヒルは、一体いつの間にひっつくのでしょうか?
渓まではシカ道を歩くので、きっとその足元の草についているのでしょう。
6回の釣行のうち5回ヒルが吸い付き、そのうちの2回は、首筋や腋の下、手首、腹部にふとハチに刺された時のような痛みを感じました。
手首を見ると時計のベルトの下からは血が流れ、時計を外してやっとヒルに血を吸われたことに気が付きました。よく見ると、腹部と左腋の下からも血が滲んでいました。
 流れた血で、白いシャツは赤くにじんでいます。腹部のヒルは指でつまんで落とし、左腋の下にはヒルがいないことを確認しました。
2回目の釣行では、まさかいつもヒルに遭うことはないだろうと、毒を吸い出す道具「ポイズンリムーバー」を持って来ませんでした。残念です。ポイズンリムーバーもなく、どちらの部位も口で吸いだすことができません。

 傷口からは血が流れ、お手上げ状態です。仕方なく川の水で洗い、ティッシュを当ててその上から傷絆創膏で押さえました。こうすると、血液の中の血小板が固まるのか、取りあえず血を止めることが出来るのです。しかし、帰ってから2日経っても毒が消えていないようで、絆創膏を外すとまた血が流れ出ました。そこで3度目の釣行からは、忘れずにポイズンリムーバーを持って行くことにしました。

 ミミズをエサにして釣り歩くと、流れの遅い所では10㎝ほどのタカハヤ(アブラハヤ)が群れて餌を追います。私は大型のイワナやアマゴを釣るのに、大きなミミズを使うようにしています。すると、イワナの稚魚やタカハヤは、ミミズの端をくわえぶら下がっています。印の動きが振れた時、「針にかかっているのかな」と竿を上げると、水の中にポトンと小さな魚は落ちてしまいます。どうせ食べることもないからと思うのですが、数も多く笑ってしまいます。
タカハヤは釣り上げても食べないので、丸々と太った大きなのがハリを飲み込むと、げんなりしてしまいます。それに混じり、流れの速い所では、時おりアマゴを釣りあげました。

歩いている途中、斜面の色とよく似ていて私は気付かなかったのですが、同行者がマムシを発見。デジカメで撮影してくれましたが、マムシの動きが早く鮮明には写りませんでした。その近くでは、ニホンアカガエルが見られたことから、これらを狙っていたのだろうかと考えました。


 少し離れた谷に移動し、険しい川沿いを遡行することにしました。この谷にはアマゴがおらず、比較的小さなイワナだけが生息しています。大きめの魚体は20㎝ほどで、15㎝より小さなサイズがたくさん見られます。これは、釣られて小さな魚だけが残っているのではなく、どうやら谷の奥で餌が少ないために大きくなれないようです。


 谷に入ると、「付近にクマがいないだろうか」と、静寂の中に潜む生き物の気配に神経を集中させます。私は恐怖感を感じる時や動物が現れそうな気がする場所では、銃を放った気持ちになって「パン・パン」、「パン・パン」と柏手を打つことにしています。周囲に耳を澄ませ、広葉樹の灌木の下を遡行します。昨年と今年の豪雨、豪雪で杉の木は折れ、いたるところで倒木が見られます。表土が流され、ガレ場となっている場所にも多くの倒木があり、滑りながらそれを乗り越えて進みます。
シカやイノシシは、できるだけ歩きやすい場所を探して歩くのでしょう。所々に、杣道のように草のない場所や踏み込んだ足跡を見つけることが出来ます。
幾度も渡渉し、イワナが潜んでいそうな場所を見つけると、身をかがめ、岩に身を隠してカーボンロッドを引き出しながら伸ばしてゆきます。流れのよれている所や、流れ出しに、注意深く餌を運びます。明るい時などは隠れていることもあるので、餌が近くに流れて来ない限り喰わないこともしばしばです。

 普段は、かえしがある針や半スレ針(小さなかえし付き)を使っていました。
一度かかると針が抜けず、釣り上げるには最適です。食べるのならともかく、イワナを生かして持ち帰るつもりだったので、かえし(もどり)のある針は使いませんでした。かえしのない針は、スレ針と呼びます。魚を掴み、返しのある針を無理に外すと、弱って死んでしまうからです。
 釣り上げたイワナは、災害時用の通称ウォータータンクに水を少し入れ、その中に入れて運びます。歩いた時の振動で内部が波立ち、酸素が供給されるのでしょう。時折冷たい水を入れ替えるだけで死にません。

   


<ヒルについて>

ヒルは、シカ、イノシシ、人などから血を吸います。這い上がって皮膚の柔らかな部位を探し、咬んだ直後にヒルジンという血液を固めない成分を体内に吐出します。
その後、血を吸い取るのです。
 ヒルは、水場や苔の生える所に生息すると言います。また水辺にはカエルがいて、それを食料とするヘビも棲んでいます。ヒルはカエルとは異なり、哺乳類の血を吸って生きていますから、そのような場所のけもの道の草についていて、哺乳類がその場所を通った時に素早く取り付くのだと思います。
 首や脇、腹、足とどこにでも噛みついて血を吸いますが、衣服の隙間などから入るので、ベルトの位置や長靴の上端から中側なども丁寧に見た方がよさそうです。

噛みついて血を吸い始めているヒルは、指先でこすったくらいではなかなか落とせません。うまく尾端側からつかめたとしても、噛みついていたら離れません。
無理に引っ張ると、噛みついているからさらに傷口が大きくなってしまいます。
「はがすには上から塩をかける(すり込む)か、たばこの火を近づけると落ちる」と私も若い頃から聞いていました。最近では、虫よけスプレーをかけておけば、かなりヒルの害を軽減できるとそうです。

私が吸われた時も、すり込む塩もないし、右の肩甲骨のあたりで見えないので「たばこの火」も当てられません。仕方なしに何度も指の腹でこすりましたが取れませんでした。ぴったりと吸い付くように食いついていたのか、つまんでやっとはがした時には、噛みついていたのか少し痛みを感じました。うまくはがれない時には、傷口が大きく広がり血が止まらないそうです。

ポイズンリムーバーを押し付けて、ポンプを押し下げます。注射器状のポンプの先に取り付けたアダプターの中では、吸い上げられた皮膚がパチンコ玉よりも小さ目の円球のように膨らんでいます。しばらくそのままにしていると、あっという間に血がたまっていきます。この時、傷口近くで血の凝結を止めてしまうヒルジンも吸い出されます。
このような処置ができない時には、口で思い切り吸い出せばいいのですが、一人で毒を吸い出せる部位にだけヒルがつくとは限りません。

 皆さん、ポイズンリムーバーは軍隊が採用するだけあって必需品ですよ。ポイズンリムーバーでヒルジンの吸い出しをしなかった友人は、2日間血が止まらずに流れ出ていたそうです。
実際ヒルに血を吸われて実感したことですが、昔の民間療法で「シモヤケ」や「血行不良」「痔のうっ血解消」などで困る人の血を吸わせるために利用したという意味がとてもよくわかりました。

  ※HOGAでも取扱いをしています。エクストラクターもあります。

2012.11.5 HOGA 保賀 昭雄
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